テンションセンサー(Tension Sensor)とは、ウェブ(フィルム・シート・紙・箔など)や線材(ワイヤー・糸・繊維)にかかる「張力(テンション)」=「引っ張る力」を測定・検出するセンサーのことです。
生産ラインにおいて、材料が流れる際に「張り過ぎ」や「緩み」が発生すると、製品の品質低下や破損につながります。テンションセンサーは、この張力を電気信号に変換してリアルタイムで数値化し、製造・搬送プロセスの自動制御や監視を行うために不可欠な役割を果たしています。
HD-510N
1VA-500N
ST-500N
1FB-5000N
3FB-2000N
7FB-4000N
SW-2000
FTS-2000
テンションアナライザー 1TA-30
特にプラスチックフィルム、金属箔、紙などの薄い素材は、張力が不安定になると以下のトラブルが発生しやすくなります。
リチウムイオンバッテリーのセパレータや電極材、データ用磁気テープ、包装用フィルムなどの製造工程では、ロール状に巻かれた素材を繰り出し、加工し、再び巻き取る「ロール・トゥ・ロール(Roll to Roll)」方式が一般的です。この工程間において一定の張力を保つためにテンションセンサーが導入されています。
現在主流となっているテンションセンサーの多くは、ひずみゲージ(ストレインゲージ)を利用したロードセル方式を採用しています。
テンションの値は、ニュートン(N)またはKgfなどの力の単位で表されます。
右図のような張力(T)で引っ張られているフィルムにテンション検出用にひずみゲージを使ったロードセルタイプのローラーを配置し、ローラーが引っ張られる力(F)から張力(T)を算出し表示するものが現在主流です。
当社(大倉インダストリー)のテンションセンサーは、特にシビアな管理が求められる磁気テープ業界で40年以上の実績を持ち、同分野でシェアNo.1を誇ります。 現在はその高精度な技術を活かし、リチウムイオン電池(LiB)製造や機能性フィルムなど、高度な張力管理が必要な業界で多数採用されています。
使用環境に合わせて、大きく3つのタイプをご用意しています。
静止状態だけでなく、高速で走行しているテープやフィルムの動的なテンション変動を正確に捉えます。高い応答周波数を持つため、瞬時の張力変化も見逃しません。
ローラー回転部のロス抵抗(摩擦抵抗)を極限まで低減することで、高い再現性を実現しました。また、フィルムへの巻き付け角度(ラップ角)を深く設計できるモデルが多く、出力の直線性に優れています。
・ワイヤー・線材用
・テープ・フィルム用: 4mm、8mm、12.5mm、40mm、80mm、200mm幅など
センサー本体(検出部)に加え、専用のテンションアナライザー(1TA-30)を組み合わせることで、単なる増幅(アンプ)だけでなく、マイコン制御による演算、デジタル表示、外部出力(PID制御システムとの連携)が可能になります。
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